「同じようなピアスなのに、こっちの作家さんの方が良く見える気がする・・なぜ??」
そんな疑問を持ったことはありませんか?
全く同じハンドメイド商品でも
「見せ方」が違うだけで、驚くほどに販売効果が上がるコツ
があります。
その見せ方の一部を作るのは、タグ、パッケージ、名刺、台紙、カードといった販促資材です。
「でも、作品に自信があるから、そんな所に手をかけなくても売れるはず」
「ただでさえ利益が少ないのに、材料以外にお金はかけられない…」
そう考えるハンドメイド作家さんも多いかもしれません。
確かに、販売のメインは売り物である作品そのものですし、そこに一番力を入れるべきです。
ですが、「売り物ではないもの」に力を入れることで、ますます商品の良さが引き立ち、価値を上げることができるとしたら、どうでしょう?
今回はハンドメイド販売の売り上げに直結する可能性が大の、オリジナル「台紙」「ショップカード」などを作る方法について、印刷屋やデザイナーにオーダーする場合や、自分で作る場合のコツなどを、詳しく解説します!
「売り物ではないもの」が、「売り物」を売る?!
例えば、既製品のタグや、100均で販売されているようなラッピングアイテム、いかにも自宅のプリンタで印刷したようなペラペラの台紙では、せっかくの商品が褪せて見えかねません。
作品自体は「ハンドメイドであること」が価値となりますが、タグや台紙に「手作り感」を出してしまうと、途端に学芸会のようなチープさが目立ってしまいます。
また、ハンドメイドは利益が少ないと嘆く理由は「その値段でしか売れない」と思い込んでいませんか?
そのままの状態では500円くらいにしか見えないハンドメイドアクセであっても、台紙を変えるだけで1,900円で売れる(その値段にふさわしく見える)という現象は実際にあります。インスタ映えする風景があるように、あなたのハンドメイド商品を一番良く見せる、「作品映え」する台紙は必ずあります。
そうして付加価値を上げることが、販売価格を上げるコツになります。
作家の世界観をしっかりと伝えられる「オリジナルな唯一無二のデザイン」の販売資材。
多少お金がかかっても、ここに力を入れるかどうかで、売り上げがガラッと変わるなら、安い投資だと思うのですが、いかがでしょうか?
セミオーダー可能な印刷業者のおすすめ3社!
ハンドメイドでオリジナルのタグや台紙などの印刷物を作りたい場合、依頼するのは
この2件になります。
ですが、それぞれのプロへお願いすると手間も料金も2倍かかってきます。
最近では、印刷業者でデザインのセミオーダーを受け付けてくれるサービスがあるので、そちらを利用するのが、費用も手間も抑えられるのでオススメです。
「できればハンドメイドで使っているショップ名を入れたり、カスタマイズしたい」
という場合にピッタリな、セミオーダーが可能な印刷業者3社をご紹介させていただきます。
たくさんのテンプレートから選びたい場合に!
ビスタプリント
https://www.vistaprint.jp/
テンプレートの多さで選ぶならビスタプリント。
色を変更することもできて、自分のイメージにとことん近づけられます。また、カスタマイズは全てオンライン上で確認できるので、仕上がりがイメージと違った…なんて心配もいりません。
特にビスタプリントでオススメなのは、円型のステッカー。ハンドメイド販売のラッピングにも使えますし、アクセサリーボックスに貼ってもオシャレです。テンプレートもオシャレなものが揃っています!
その値段も上代に乗せてしまえばいいのではないでしょうか。
ワンランク上のオシャレで差をつけたい人へ!
カスタムデザイン名刺【whoo】
https://whoowhoo.com/
海外のテンプレートを豊富に取り入れたデザインで、オシャレにこだわる人におすすめしたいwhooのカード。
名刺サイズの「スタンダード」、正方形の「キューブ」、細長い「ミニ」という3種類のサイズから選べます。ハンドメイドのアクセサリー台紙にはキューブやミニがピッタリ!
少々値は張りますが、とにかく他の人とは一線を画してオシャレになれることは間違いなさそうです。
ハンドメイドの販売に使っている人もあまり見かけませんし、手っ取り早くスタイリッシュになりたい人、ほっこり系よりクール系、ターゲットが若めな場合にはすごくオススメ!
ポイントカードを作りたい人、写真を入れたい人へ!
ラクスル
https://raksul.com/lp/online-design/
テレビCMでもおなじみのラクスル。大手ならではの充実したサポートなど安心感があり、初めての人でも使いやすいサイトです。
特にラクスルは、ショップのポイントカードを作りたい人にオススメ!カスタマイズ一覧の中に、ポイントカードのテンプレートがあります。また、ご自分のハンドメイド作品の写真を入れられるものもオススメです!
以上の3社がセミオーダーできるオススメの印刷業者です。
自分でデザイン&印刷したい方へのおすすめサービス
「やっぱりテンプレートではなく自分でデザインしたい」
という方もいらっしゃるかと思います。
印刷だけ業者に頼んだり、特別な用紙を使って自宅のプリンタで印刷することも、少しコツを掴めばプロっぽい仕上がりに近づけることが可能です。
便利なwebアプリのサービス、デザインにおすすめなソフト、特殊な用紙のネット販売店をご紹介します。
自宅プリンタでの印刷を簡単にするコツ
ラベル屋さん
http://www.labelyasan.com/template/
「エーワン」というメーカーの用紙と併せて使うことで、簡単に印刷時のサイズ設定ができる「ラベル屋さん」というwebアプリがあります。
エーワンには、ミシン目が入っていて、名刺サイズやカードサイズに切り取りできる用紙が品揃え多くありますが、そのミシン目にピッタリ合うようにデータを作るのは、余白を調整したりと、少しコツがいります。このラベル屋さんというアプリを使って作ることで、印刷のサイズ指定がラクにできるのでオススメです。
テンプレートの提供もありますが、あまりオシャレとは言い難いので、ハンドメイドの販売に使えるかは微妙なところです。
プロ御用達の本格的なデザインソフト
Adobeフォトショップ、イラストレーター
http://www.labelyasan.com/template/
PCが得意な人向け。本格的にデザインしたい人におすすめのソフト、プロ御用達のAdobe製品です。台紙やカードなどを作る場合は、「Photoshop」と「Illustrator」というアプリがあれば完璧です。管理人もデザイン業をしているので愛用しています。昔は5万円以上する高いソフトだったんですが、なんと月額制のクラウドアプリへと変わりました。使いこなすにはそれなりに勉強しないといけませんが、近頃は、いろんな情報が検索すれば出てきますし、独学でも十分に使えるレベルになれるはずです。明るさや色彩の加工も細かく調整できるので、ハンドメイドのネットショップ販売をされている方などは特に、持っていて損はないと思います。
印刷用紙にこだわってプロっぽく仕上げるコツ
松本洋紙店
圧倒的な品揃えの紙の専門店「松本洋紙店」で販売されている特殊な用紙を使えば、自宅での印刷でも少しランクアップできるかもしれません。
エーワンなどお馴染みの用紙から、インクジェットプリント可能なホログラムペーパーというマニアックな用紙まで、色々揃っています。
「紙のブログ」というスタッフが書いているブログは、ハンドメイドのイベントなどに使えそうな情報など、役立つ知識もたくさんあって面白いです。
台紙やカードをデザインするコツと基礎知識
ソフトや用紙を揃えて、いよいよ実践!という方へ。
配色やレイアウトにはコツがあって、最低限のルールを覚えれば、たとえ生まれ持ったセンスがなくても出来るものではあります。経験次第で、ポテンシャルは無限大です。
ハンドメイドでオリジナルの商品を販売するくらいなので、作家さんというのは、もともとそういうセンスはお持ちだと思います。そんな方なら、より、ルール知ればもっと良いものが出来ると思います。
この章ではデザインにおける基本的なルール、コツなどをご紹介します!
書体の使い方
日本語の字体は、大きく分けて「ゴシック体」、「明朝体」があることは、耳にしたことがあるかもしれません。「手書き風」などもよく見かけます。
ゴシック体は横線と縦線の太さがほぼ同じで、カクカクとした感じ。カジュアルなイメージが強いです。一方、明朝体は横線に比べて縦線が太く、曲線が多いイメージ。こちらは女性的な印象で、上品なイメージがあります。
作品の世界観はどちらのイメージでしょうか?
高級感を売りにしているのなら明朝体、カジュアルで流行的なものならゴシック体、などの印象で使い分けましょう。
「手書き風」のフォントも多数ありますが、癖があるので、人によっては読み間違える可能性があります。ロゴに使うならOKですが、住所やインスタのアカウントなど、正しく認識してもらいたい部分には使わないのがコツです。
また、オシャレなデザイン調フォントなどには細字のものもありますが、細すぎる文字は印刷の際に掠れて消えてしまう可能性があるので気をつけましょう。
プロっぽく見える文字組みの法則
美しく文字を配置することを「文字組み」、テキストと画像など、全体のバランスを整えることを「レイアウト」と言います。この細かい部分にまで気をつけるかどうかが、プロと素人の差を生みます。「違いはわからないけど、なんとなくコッチの方がいい」と思う時の、その「なんとなく」を作っている部分とも言えます。すぐに使えるプロっぽく見えるちょっとしたコツをご紹介します。
①半角と全角をごちゃ混ぜにしない
日本語は全角、英数字は半角が基本です。
全角と半角を混ぜるのは非常に見にくいので気をつけましょう。
②住所やURL、アカウントなどは左寄せ
中央揃えの方がドラマチックに見えるので、コンセプトなどは中央揃えでいいと思いますが、住所などの「情報」は左寄せにするのがベターです。
特に、ハンドメイド用のインスタやツイッターのアカウントを中央揃えにしてしまうと読みにくいです。
③文字の大きさでメリハリをつける
プロっぽく見える技で、助詞を小さくするという手法があります。また、販売価格「980円」の「円」部分の単位も、1/2か2/3くらい小さくすると、強調したい部分が分かりやすく、パッと目に飛び込んできやすいです。
台紙やカードを作るときの配色のコツ
意外に難しいのが色使い。配色にはメインカラー・サブカラー・アクセントカラーという原則があり、使い方にも基本ルールがあります。
配色の構成と役割については下記のようになっています。
●メインカラー
配色の構成要素の中で、最も大きな面積を占める色のこと。全体のイメージを作り出す役割を持っています。
●サブカラー
メインカラーに次いで面積が大きく、メインカラーを補う役割を持っています。
●アクセントカラー
配色の構成要素の中で、最も小さい面積でありながら、もっとも目立つ色です。全体を引き締めたり、ユーザーの目を引く効果(役割)を持っています。
それぞれのカラーは、メインカラー7割、サブカラー2.5割、アクセントカラー0.5割の面積比率にすると美しいバランスであると言われます。
ハンドメイドの台紙の場合、「商品の色」がどのカラーに当たるのかも合わせて考えると、配色がしやすいかと思います。台紙の色と商品の色が合っていなかったり、ベースがカラフルすぎて、全体がごちゃごちゃして見えたりといったことに気をつけたいですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
販売というものは、作品そのものだけではなく、それを彩る周りのアイテムがとても重要です!
など、こだわって作るのは大変ですが、気に入ったものができれば、今後ずっと使い回せるものなので、初期投資してみるのも良いと思います。
付加価値をつけたい時、一番すぐに変えやすいのは販売資材です。他に、イメージ戦略などもコツがありますが、こちらは結果が出るのに時間がかかります。販売資材に対して丁寧にアイデアと手間を注ぐことによって、もっと世界観が伝わり、作品は必ず、より素敵に輝きだします。すると、結果的に、高値で販売できるような存在価値を生み出せるのです。
「なんとなく良い」と感じるときの「なんとなく」には、気づかないくらいの細かい部分への配慮があります。そんな小さなこだわりが、全体のイメージを作り上げています。細かい部分まで努力を惜しまないことが、他の人との差を生みます。
冒頭で申し上げたように、「売り物を売るのは、売り物ではないもの」です。
今まで、具体的にどうすればいいかわからなかったなぁという方がいらっしゃいましたら、ぜひ、このブログに沿って、業者さんに頼んだり、自分でデザインしてみたり、チャレンジしてみていただけると幸いです!